一般社団法人 栃木県山岳・スポーツクライミング連盟
代表理事(会長)粂川 章

粂川 章

 栃木県山岳・スポーツクライミングは、2021年6月14日に一般社団法人として新たなスタートしまして間もなく2年が経ちます。石澤前会長におかれましては、当連盟の法人化・いちご一会とちぎ国体の開催準備そして本番と、多岐にわたりご尽力をいただきありがとうございました。

 数年にわたる新型コロナ禍の影響で様々な事業が中止や延期等大幅に制限されてきましたが、今は徐々に落ち着きを取り戻してきており、従来のように講習会や登山教室の開催もできるようになると思います。

 2023年は創立75周年を迎えます。まず7月にカラコルム・クンジュラブ峠近くの6,062mの無名峰とバルトロ氷河に登山・トレッキング隊を派遣いたします。安全登山に留意して全員登頂・全員無事帰国を目標に、現在隊員一同準備を進めています。また10月下旬にはネパール・エベレスト街道にトレッキング隊の派遣、12月には記念誌の発行および記念式典を執り行う予定です。

 本連盟の活動は大きく三部に編成されています。総務部・登山部・競技部になります。また本年度から新しく山岳スキーに精通している方が理事に加わり、委員会の組織作りなど活躍が期待されています。

 競技部は昨年度開催された国体に向けて運営を強化してきましたが、県内ジムとの提携も強化されて、選手層が確実に厚くなっています。今年4月に開催された栃木クライミングカップ(国体県予選会も兼ねる)では、新しい試みとしてジム関係者や選手保護者などが運営の主力となり大盛況な大会となりました。これを今後とも継続して次世代のエースが育つことを期待したいと思います。

 本連盟に加盟する山岳会の中には高齢化の影響で活動の停滞や休止になる会が増え、加盟団体数は年々減少しています。登山人口は減少しているわけではなく、登山形態が団体から個人に変化していることも要因と思われます。本連盟の運営が環境の変化に対応できていない面もありますが、改善点を洗い出して今後へ繋げていく所存です。各委員会においては計画・実行・結果報告を素早くホームページへ掲載していきます。数年前にホームページを刷新しましたが、効果は見え始め、パーソナル会員への入会申し込みは増えています。

 講習会・研修会等の事業は毎年同じ事業を開催することが多いですが、同じ事業でも惰性に流されず常に創意工夫をしていきたいと思います。昨年は隣県の連盟との共催によるファーストエイド講習会の開催を実現しました。これも日頃の活動から出た成果と思います。今年もバージョンアップしてより良い講習会を開催したいと思います。

 どのような事業をやるにも人が重要になりますが、幸いなことに本年度選任された理事は頼りになる人が揃いました。個々の価値観は多様化しています。自分の価値観も重要ですが、他の人も思いやる新しい事業を模索中です。

 今後とも本連盟に対し皆様の更なる絶大なご支援ご協力をお願いし挨拶とさせていただきます。